後藤(ごとう)
第20話から第62話にかけて登場。田村玲子が作り上げたパラサイト集合体[注釈 22]。本作におけるラストボス的な存在。
通常は人間1人の身体に1匹のパラサイトが宿るのに対し、彼の場合は肉体に5匹のパラサイトが宿り、後にミギーを含め一時6匹となった。
5匹のうち1匹が通常のパラサイト同様頭部に寄生しており、「統率者」として他のパラサイトを自在に操っている。その際、頭部は全身の制御に専念しなければならないため、自らが変形・攻撃等をしている余裕は無い。後藤というのは、その統率者としての1匹のパラサイトを指す場合もあり、これは別の統率者である三木(後述)と頭部役を交代する事もある[注釈 23]。運動性がいまひとつの三木とは違い、一瞬にして体の他のパラサイトを統率する事ができた。
初登場時は顔を変えて、暴力団事務所に白昼堂々玄関から侵入。暴力団員の殺戮を始めてからの自分の受けた攻撃をカウント、掃討後に通行人と即座に入れ替わり逃走するという実験的殺戮を行うなど、戦闘的な「練習」も行っている。
頭部を統率できるのは後藤と三木の2匹で、自身以外の4匹を完全に統率できるのは後藤だけである。これについて後藤自身は三木との交代時に「できるようになったのはつい最近」と述べており、非常に難しい行為のようである[注釈 24]。また、「体の操縦」の訓練のためにショパンのピアノ曲を弾いている場面もある。
母体である人体の大半がパラサイトに置き換わっているために、かなりの自由度でその姿を変える事ができる。体はパラサイトの(プロテクター)で守られており、対向走行しているトラック同士の交差による激突の衝撃にも耐え、ショットガンの直撃を複数受けるなどしても基本的にダメージを受けない。
極めて高い戦闘能力を有しており、市役所戦では前述の防御力に加えて廊下や壁を利用した高速移動や、全身に浴びた散弾銃の弾を指先に集めて撃ち返す技術を用い、自衛隊の一部隊を単身で壊滅状態に追いやった。この時、広川を初めとする多くの仲間を失うも、前述の通り単身で戦局をひっくり返し、「戦いこそが自分の存在意義である」と自覚するようになる。しかし市役所から脱出の寸前、新一に「わき腹から血を流している」のを目撃され、これが後に仇となる。
その後は純粋な殺戮本能に従って、殺し損ねた新一とミギーを追跡。両者に追いつき戦闘を始めた。予想外の作戦に追い詰められながらも勝利し、新一から分離したミギーを取り込んだ。その後、人間の容姿を捨てて化け物となって山中に潜み、入山者を殺戮し捕食していた。
新一との最後の戦いでも終始圧倒的な実力差を見せつけたが、新一が一か八かで山中に不法投棄されていた鉄棒をパラサイトの鎧のすき間ではないかと考えた後藤の脇腹に打ち込んだところ、たまたまその鉄棒に猛毒のダイオキシン類が付着しており、毒素を感知した他のパラサイトがパニックを起こしたために統制がとれなくなり形勢が逆転。その混乱に乗じて後藤の重要器官にダメージを与えつつ新一の右腕へ戻ったミギーが後藤の首へ一撃を与えた。これにより統制が取れなくなった全身がバラバラに弾け飛んだが、それでも何とか存命していた。飛び散った肉片たちへ必死に招集をかけて元の姿に戻ろうとしていたが、最後は新一の手によって、剥き出しになった内臓をで破壊され死亡した[注釈 25]
作者の岩明は後藤の存在を、「美しき野生」「偉大なる大自然の代表選手」としている[7]。連載開始時の構想では、新一は後藤にとどめを刺さず、後藤は野生化して自然へと還っていくという結末が予定されていたが、物語のテーマ性を深化させていった結果、新一はいったん後藤を殺さない決断をした後に翻意し、後藤に謝罪しながら手を下すという結末に改められたという[7]

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